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誘惑 カウントダウン 鏡(あきら) 第一章

誘惑 カウントダウン 鏡(あきら)


<ストーリー>
女子大生・要(かなめ)は、友達の美子(よしこ)の恋人、雨夜鏡(あめみやあきら)が、別の女と歩いているのを見かけました。その場は気になったものの深く追求しなかったのですが、その後、大学の部室を通りかかったとき、偶然不審な男の声を聞き、つい耳をそばだててしまいました。

なんと、先ほど女と歩いていた鏡(あきら)が、今度は男とセックスをしています。真面目な要(かなめ)は、このことに強い衝撃をうけました。美子(よしこ)の恋人なのに、他の女と歩いたり、ましてや男とセックスするなんて!

要(かなめ)は美子(よしこ)のことを思って激怒し、鏡(あきら)に詰め寄りましたが、鏡(あきら)は悪びれた様子もありません。どちらのただの穴だ、と言い放ち、あまつさえ、抱いて欲しいならそういえばいい、とまで言います。要(かなめ)は腹立ちのあまり、鏡(あきら)に平手打ちをし、かわいそうに、人を愛したことなんてないんだ、と罵倒します。

しかし要(かなめ)はその日から、鏡(あきら)を妙に意識し、苛立つようになります。鏡(あきら)の言葉に自身の軸がぶれたように感じ、恋人にしきりに愛の確認を求めたりします。

そんなある日、要(かなめ)は、恋人が知らない女とキスしているのを見てしまい…(ゼロアニメーションより)

<感想>
うたたねひろゆき原作、「鏡」をアニメ化したものです。原作といっても、正式な原作があるというようなものではないようです。鏡シリーズとしていくつかの短編を組み合わせたもので、中には市場に数が出回っていないものも多く、知る人ぞ知る、というような感じかもしれません。設定も、原作に関してはしっかり固まっていなかったらしく、わたしが持っている本にもいろいろな違いが見られます。

このアニメは、発売当時雑誌に特集が組まれた記憶があるので、それなりに話題になったようにも思います。わたしはこのリリカルでフェティッシュな美しい世界にどっぷりとハマってしまい、新作3日間レンタルしたものをその3日の間で10回ぐらい見た覚えがあります(汗)。そういうわけで、申し訳ありませんが、このシリーズに関しては冷静なレビューができないことをお許しください。

このシリーズの「鏡」というタイトルは、主人公雨夜鏡(あきら)の名前ですが、同時に作品のテーマでもあります。主人公は一途に愛する姉と瓜二つで、鏡に映したようにそっくりなのです。女の形をしたもう一人の自分、というのがテーマらしく、原作のひとつには整形をしたのか、完全に両性具有のようになった鏡(あきら)さえ登場します。

表現に関しては、ある種紙芝居のような独特の表現がなされています。静と動のシーンでメリハリをつけており、美しい音楽と相まって、荘厳で繊細な雰囲気をかもし出しています。エロ度に関しては、セックスシーンは少なくありませんが、美しすぎて実用性はあまりありません。映画など、セックスシーンが多い割りにポルノではない、いわゆる芸術的な映画、というのがありますが、ちょうどそんな感じです。

ひとつ残念なことですが、エンディングテーマがカットされています。アコーディオンをメインにした華麗で叙情的な楽曲なのですが、ストーリー部分は完全収録されているとはいえ、惜しいです。こういうことがあると、思い入れのある作品に関してしてはDVDで購入というのも仕方ないのかな、とも思います。

なお、誘惑 カウントダウンというのはうたたねひろゆき氏の初期のコミックのタイトルで、カウントダウンとはうたたねひろゆき氏のペンネームが一二三四五と書いてうたたねひろゆきと読むので、それを逆さにして54321、ということでカウントダウンらしいです。この人、やたら面倒な読みの漢字をキャラクター名にするので、変換するのが大変です。



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誘惑 カウントダウン 鏡(あきら) 第二章

誘惑 カウントダウン 鏡(あきら)2


<ストーリー>
幼い日の想い出。鏡(あきら)はいつも姉と一緒に遊んでいました。姉のものであるのたくさんのお人形たちと同じように、お下がりのドレスを着け、まるで女の子のように可愛いリボンをつける鏡(あきら)。残酷なほど無邪気に、姉は鏡(あきら)を愛し、支配します。

やがて、姉は時とともに美しく成長し、大人になっていきます。鏡(あきら)もまた、何ものにも汚されない純潔、という言葉の意味を理解できるようになったころ、姉に対し、肉親以上の気持ちを抱くようになりました。

ある日、壁にかけられた姉の制服に頬擦りをし、姉を想いながらたどたどしい愛撫の真似事をしていると、突然、部屋のドアが開きました。そこに姉は立っていて、艶然とした微笑を浮かべ…(ゼロアニメーションより)

<感想>
鏡(あきら)3部作の第2話です。何を隠そう、わたしが一番好きな回です。好き過ぎて、客観的な評価が全くできません。べた褒め感想で参考にはならないであろう事をあらかじめお詫びしておきます。

最初の4分40秒、タイトルが出てくる前の部分なのですが、この部分を最初に見たときの衝撃は今でも忘れません。今回ブログを書くに当たって久しぶりに見直したのですが、印象は変わらず、音楽、絵、計算し尽くされたセリフ、すべてが美しいです。

また、カット割りといか、作品の構成が非常に素晴らしいです。メタファーの使い方がうまく、例えば、幼い頃の想い出の中でさりげなく姉の可愛がる人形を映しておいて、姉と鏡(あきら)がどのような関係であったかを暗示しています。他にも、姉が鏡(あきら)の耳にピアスの穴をあけ、そして髪に純潔の証である白い百合の花を飾るところは、直接的なエロシーンでは全くないのに、非常に官能的でした。

表現方法としては、極めてコマ数の少ない紙芝居のような静の表現と、主にセックスシーンなどでの、動の表現の使い分けがされており、メリハリが利いています。絵の描き方が芸術的で繊細なため、エロアニメとしてのエロさは全くありません。セックスシーンはありますが、実用性皆無としておきたいと思います。原作者のうたたねひろゆき氏は「筆圧の魔術師」と異名を取るぐらい繊細な線で、下品なほど激しいエロシーンも描いていますが、アニメの方はより切なさや心の痛みを強調しているように感じられます。

自分を全く愛していない人を心から愛し、そして愛されないままに抱かれる気持ちとはどんなものでしょう?わたしにはそのような経験はないので、想像することしかできません。ヒロインの流した涙が印象的でした。



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誘惑 カウントダウン 鏡(あきら) 第三章

誘惑 カウントダウン 鏡(あきら)3


<ストーリー>
愛する鏡(あきら)に抱かれる要(かなめ)。しかし、鏡(あきら)は要(かなめ)を愛してはいません。心は、あの人のもの。要(かなめ)の耳元にそう囁きかけ、それでいて巧みな愛撫を要(かなめ)に注ぎこみます。要(かなめ)は肉の悦びに悶えながら、しかしどこかしら空虚な想いに涙を流します。

一人部屋をあとにする要(かなめ)を見ようともせず、鏡(あきら)は嬉しそうに鼻歌を歌っています。クリスマスに、鏡(あきら)の愛する姉が帰国するのです。

ファッション雑誌には、ヨーロッパで確固たる位置を築きつつあるモデル、鏡(あきら)の姉が特集を組まれています。その写真を見ながら、要(かなめ)は沈んでいました。そんな要(かなめ)の姿を見て、親友の美子(よしこ)は…(ゼロアニメーションより)

<感想>
鏡(あきら)3部作のラスト、完結編になります。原作ではシーメールっぽくなり、瓜二つの姉と激しいセックスをしたりしている鏡(あきら)ですが、この作品ではとりあえずそんなこともなく、綺麗にハッピーエンドに近い形でまとめています。綺麗すぎていささか拍子抜けのラストという感じもしますが、もともと原作がしっかりと固まっていないと思われる作品なので、仕方ないのかもしれません。ここから上記のような展開になったらお話が壊れてしまいますから。

しかし、衝撃はそれほど激しくありませんが、相変わらず美しい絵と音楽です。とくに姉と鏡(あきら)が再会するシーンの演出は、シリーズ通してBGMとして使われている女性のハミングが見事に決まっています。

エロ度ですが、三部作の中ではもっとも高いと思われます。尺の長いエロシーンが2箇所あり、舌や唾液、キスシーンなど、かなりエロく表現しています。とはいえ、このシリーズは全般的に美しさを優先していてエロ度はさほどではなく、それ目当てだと拍子抜けするかもしれません。特に、ラストのセックスシーンはエンディングテーマ(かなりいい曲)が同時に流れるため、実用には向きません。

これまで鏡(あきら)は自己中心的で人を愛したことがない人間であるかのように描かれていましたが、この第三章で実際はそうではないことが明かされます。鏡(あきら)は他に何も入りこむ余地がないほどに一人の人を愛していて、その愛の深さ自体が鏡(あきら)を傷つけ、暴走を引き起こしてしまいます。このあたり、ひどく痛々しくて、好きな作品なのですが、見ていてとても辛かったです。



※シーメール…ニューハーフの一種。容姿があきらかに女性的なのに、完全な男性器がついている人。



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